身近に迫ってきたCOVID-19

今日、2020年3月11日は東北大震災からまる9年目の記念日である。津波からの復興の様子がテレビで報道されている。莫大な量の汚染水の処理が大きな課題となっており、改めて原発事故の凄まじさを痛感する。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が、国の内外で猛威を振っており、厳しい局面に入ってきた今日一日の出来事を整理してみた。


WHOがパンデミック(世界的流行)であると表明

世界保健機関(WHO)は3月11日、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)はパンデミック(世界的流行)である」と表明した。流行中のCOVID-19は、この2週間で中国以外の国における患者数が13倍に増加し、感染者が確認された国の数も3倍に増えており、現在のCOVID-19患者数は114カ国で、11万8,000例を超え、4,291例が死亡している。今後数日〜数週間で患者数、死亡者数、影響を受ける国の数がさらに増加することが予想されている。

身近に迫ってきたCOVID-19

我が家から2 kmしか離れていない認定こども園で集団発生4名。高齢の私も、家内も、このところ家に引きこもっている。休校で家にいる孫娘も所在なげに。でも、塾のWEB授業を真面目に受けていた。早く収まるのを祈るのみ。

死後のRT-PCR検査で陽性が判明

集団発生している伊丹市の介護施設に通所していた利用者の80代男性の死亡が初めて報じられた。県の発表によると、2月28日に発熱、医療機関に入院後、3月10日に亡くなられた。死後のRT-PCR検査で陽性が判明したとのこと、なぜもっと早く、検査を行わなかったのか?という疑問が残る。

70歳以上の高齢者11万人が肺炎で毎年死亡

毎年70歳以上の高齢者では、全死亡のうちの10%、11万人が肺炎で死亡している。うち、千百人余りがインフルエンザによる死亡である(2016年度人口動態統計より)。


高齢者における肺炎、インフルエンザ死亡数 2016年度人口動態統計より


肺炎で死亡した高齢者にはRT-PCR検査を

このように、肺炎で死亡する高齢者はたくさんいるが、RT-PCR検査が行われていないと推測される。クラスターに属さないと検査をしないという方針をそろそろ改めないと。今のままでは、100年前と変わらず、医療者は長期にわたり無防備に感染者と接することになる。


2020.3.11