春の訪れ(3)

我が家の近くには、2本の川が流れています。住吉川と天上川です。いずれも500メートルくらいのところにあり、春の陽気に誘われて、散歩に出かけました。住吉川にかかる橋の上から、川面に眼をやると、1羽の白鷺が餌を啄ばんでいます。長年、この地に住んでいますが、これまでゆっくりと川面に眼を向けることもなかったせいか、このような光景を目にすることはありませんでした。

さらに、昨日は、我が家から東に1キロのところにある神戸市の東部療育センターに西尾先生、岡田先生を訪ねて行った帰りです。途中に流れている天上川の橋の上から、ある老夫婦が河を覗き込んでいます。このところの日照り続きで、水の流れはほとんどなく、飛来してきたコンビニのビニール袋が一面に散乱いています。

よく眼を凝らすと、雌のカモが2羽、足首までしか流れのない川底で、ビニールぶくろに付着する残飯でも焦っているのか、周りの人間に気を止める様子は全くありません。2、3年前までは、この辺りにはいつもイノシシの家族がのんびりと生活していたのですが、駆除され、今では全く見かけることがなくなりました。

人間社会では、地球温暖化、新型コロナ、戦争・制裁と騒々しい世の中になっていますが、鳥たちが我々の身近に寄ってきて生活するさまを見ていると、なんだかホッとした気持ちになります。

2022/3/11