151. コロナ禍の中で、注意すべき子どもの健康

子どもたちが多くのストレスを

長期にわたる新型コロナ禍で、子どもたちが多くのストレスを抱えていることが判明しています。子どもはストレスを言葉で表現することが苦手です。頭痛、腹痛、倦怠感、不眠、イライラ感、登校しぶり、食欲低下、過食などの身体症状やいつもと違う行動に気をつけてください。また、子どもに接するお母さん、お父さんご自身の心のケアが大切です。周りの人たちの気づきも大切です。

乳幼児健診・予防接種は推奨スケジュール通りに

乳幼児健診は、年齢ごとに起こりやすい病気や問題を早めに見つけて治療などに結びつけるために重要で、予防接種は推奨スケジュール通りに接種することが最も有効です。健診や予防接種を行っている医療機関や施設は、感染対策をしていますので、乳幼児健診や予防接種は推奨スケジュール通りに受けましょう。

新型コロナウイルス感染症の流行により、これらの実施方法が変更となっている場合がありますので、かかりつけ医や自治体の母子保健担当部局等にお問い合わせください。

地域子育てネットワークだより、令和3年4月

兵庫県加東市上久米の「やしろの桃園」

150. 学校が一斉閉鎖にならないように 2月号

2020-01-10

新型コロナの感染拡大が続き、ついに緊急事態宣言が出されました。昨年の緊急事態宣言では、学校は一斉に閉鎖され、子どもから教育の機会を奪っただけではなく、屋外活動や社会的交流もできなくなり、子どもを抑うつ傾向に陥らせ、心身に影響を及ぼしました。

その後の研究から、新型コロナはインフルエンザと異なり、子どもは大人と比べて感染しにくく、感染しても軽症であり、死亡例がほとんどないことが、わかってきました。このような理由から、このたびは小中学校の一斉休校の措置がとられなかったようです。

しかし、最近では、感染の拡大に伴って感染する子どもが増えています。しかも、感染した子どもは、鼻咽頭や便にウイルスを長期間・大量に排泄し続けていることもわかってきましたので油断はできません。

クラス内にクラスターが発生しないように、三密(密閉、密集、密接)を避け、マスク・手洗いをしっかりと守ってください。

 

149. インフルエンザワクチン接種を早めに受けよう 

兵庫県子育てネットワーク2020年12月号

新型コロナの流行で、季節性インフルエンザワクチンの接種が例年より早く、65歳以上の高齢者には10月1日より、上記以外の方は10月26日より接種できます。医療従事者、基礎疾患を有する方、妊婦、生後6ヶ月~小学校2年生は、できるだけ早めに接種されることをお勧めします。幼少児や高齢者に接する仕事の方も同様です。

インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することによって起こる病気です。38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感等の症状が比較的急速に現れるのが特徴です。併せて普通の風邪と同じように、のどの痛み、鼻汁、咳等の症状も見られます。何よりも今流行中の新型コロナと症状が似ているので要注意です。インフルエンザワクチンは、発病を必ずしも防ぐわけではありませんが、重症化を予防する効果があります。

接種に当たっては、あらかじめ医療機関にお電話され、予約してください。なお、料金は、お住いの地域で、医療機関により異なりますのでよくお確かめください。

2020-10-17

兵庫県子育てネットワーク2020年12月号

148. テレワークで子育てが変わる

新型コロナ流行をきっかけに、テレワーク(在宅勤務)で親が家庭いる時間が長くなり、また「中央から地方へ」という新しい生活スタイルが始まりました。

親が家にいると、子どもはいっしょに遊びたがり、テレワークの邪魔になることもあります。これで児童虐待が増えてはなりません。地域での子育て家庭への新しいかたちの支援・見守りが求められます。

これまで地域との関わりの少なかった働くお母さん・お父さんが、地域社会の一員として、地域活動にうまく入り込めるきっかけづくりが必要です。

地域での「子育て応援ネット」のもつノウハウが、新しい時代の住みよい町づくりに、役立つにちがいありません。テレワークで公園から子どもたちの大きな遊び声が響きわたる、活気ある町づくりのきっかけにしたいものです。

2020年9月

 

147. ビデオ通話で遠隔地にいる孫の顔が

2020/7/19      令和2年8月号

新型コロナ感染防止のために、学校は休校となり、外出自粛が求められ、新型コロナ後の新しいライフスタイルが話題になっています。

これまで若者中心に利用されていたビデオ通話を、祖父母世代も使い始め、遠隔地の孫の顔を見ながら会話を楽しめるようになりました。学校が休みになったこともあり、以前よりも孫との会話の機会が増えたと喜んでおられる方もおられるでしょう。

ビデオ通話で積み重ねてきた孫のイメージから、次回出会ったときに抱きしめた感触を想像するだけでワクワクします。その日が待ち遠しくなります。

これまで、小・中学生はスマホを控えるようにと指導していましたが、このようにスマホを通じてしか、お友達と連絡が取れない生活が続くと、子どもたちの心のケアにも役立ったことでしょう。

とはいえ、スマホだけでのお友達とのコミュニケーションの物足りなさを、身をもって感じとってくれたにちがいありません。

146. マスク熱中症に注意しよう

新型コロナの緊急事態宣言が解除されはじめ、学校に行ける日ももうすぐです。春を飛びこえて、もう初夏の季節になっています。

新型コロナへの感染対策の、手洗いとマスクの着用および社会的距離(2メートル以上離れる)をとることは、緊急事態宣言が解除されても、当分の間、守らねばなりません。

これからの季節は、真夏よりも熱中症にかかりやすい季節です。暑さに慣れていない身体は、あまり汗をかかず、体温を下げることができません。気づくのが遅すぎると、意識がなくなり、ショック症状になります。

マスクをつけていると、とくに注意が必要です。吐き出した息と一緒に熱は飛んでいくのですが、マスクの中に熱がこもり、また吸い込むことになります。熱中症は、のどの渇きで気づくことが多いのですが、マスクをしていると、いつも湿った空気を吸い込みますので、気づきにくいようです。

こまめに、これまで以上に水分摂取をするように、気をつけてください。

2020-05-14

145. 自由な遊びが子どもの社会性を育む 4月号

2020/3/9

新型コロナ感染症の流行で休校、休園となり、子どもたちは自宅に閉じ込められています。幸い、屋外での遊びは、室内遊戯に比べて感染機会がはるかに減りますので、発熱や咳などの風邪症状がなければ、校庭や公園など、人ごみのない屋外で、遊ばすようにしたいものです。

遊びの中でも、ルールの確立しているゲームをスクールやクラブでコーチから系統だった指導を受けていると、上達は早く、自らの上達の度合いもわかりやすいのですが、子どもたちが自発的に始めた、ごっこ遊びのようなルールのない空想力にまかせた遊び(自由遊び)、創造的な遊びの方が、発達中の脳にとってはずっとよい刺激になります。

塾や習い事、スポーツクラブもお休みの今こそ、子ども自身で学び、遊びを考え、親と子の絆を強めるいい機会です。この体験が、大人になった時に、ストレスに対処し、問題解決に役立つことでしょう。

144c. 新型コロナによる休校の影響を減すために

新型コロナ感染症の流行に伴い長期間に及ぶ休校で、子どもたちが家に閉じ込められていると、身体活動が少なくなり、スマホやテレビ画面を見ている時間が長くなり、睡眠パターンが不規則になり、食事が不規則になることから、体重が増加し、心肺機能が低下します。

注意しなければいけないのが、子どもや青年への心理的影響です。長期間にわたる感染の恐れ、欲求不満と退屈、不十分な情報、クラスメート・友人・教師との対面接触の欠如、自宅の個人スペースの欠如、家族の経済的損失などのストレス要因が、子どもたちに永続的な影響を与える可能性が心配されます。

子どもは、絶えずウイルス流行関連のニュースにさらされているため、これらの問題について子どもと直接会話することで不安を軽減し、パニックを回避することができます。適切な子育てアプローチにより、家族の絆が強化され、子どもの心理的ニーズが満たされるのです。


2020/3/3

144b 感染症予防には、正しい手洗いを

例年流行するインフルエンザに加え、今年は新型コロナウイルスの流行拡大が心配されます。あなた自身への感染を防ぐとともに、家族・子どもや周囲の人々に感染を広げないことが大切です。感染のリスクを回避するには、

  • 不要不急の外出を控え、特に狭い場所に多くの人が集まる所には出かけない。
  • 頻繁に石けんをつかった手洗いをする、または手指消毒用アルコールを頻繁に使用することで、ウイルスの除去に努めること。
  • 咳やくしゃみの症状がある際はマスクをすること。マスクをしていない場合は、咳やくしゃみの際にティッシュなどで口と鼻を覆うこと(咳エチケット)。なお、使用済のマスクやティッシュからウイルスが伝染しないよう、適切に処分し、毎回新しいものを使用するようにしたいものです。

2020/2/26

144. スマホを上手に活用しよう

令和2年2月号  2020.1.28

  • 小学生のスマホ所有率は年々増加傾向にあり、2018年時点で小学生全体の45.9%がスマホを所持しており、特に、小学校高学年から中学入学にかけて所有率が高くなるようです。まだ小学三年生の孫娘は、学校から帰り、宿題を済ますと、祖母のiPadを取り上げ、YouTubeです。注意しないと何時間でも観ています。まだ、彼女はキッズ携帯しか持たされていないので、SNSやLINEには興味がなさそうです。やがて、小学校高学年になると、SNSに夢中になるに違いありません。最近では、子供のスマホで制限できる機能が豊富になっています。子どもに有害なサイトをブロックする「フィルタリング」以外にも、「アプリの利用制限」や「スマホ本体の利用時間帯の制限」「子供のスマホの利用状況のレポート機能」などもあります。子どもが、スマホ依存症にならないように、ネット上でのトラブルに巻き込まれないようにするには、家族の間でよく話し合った上で、「家族内ルールづくり」をし、買い与えることです。(令和2年2月号)