兵庫県立美術館で催されているゴッホ・アライブ展が大変な人気であると知り、私たち夫婦は娘に連れられて出かけました。平日の午後であるにも関わらず大変な賑わいで、30分ほど並んでやっと会場内に入れました。
アライブ展というのは、作品の前に立ち止まり、静かに鑑賞するこれまでの展示形式ではなく、会場に入ると40台のプロジェクターから壁面に一斉に投影される画像とサウンド音響を融合させた新しいアート鑑賞の形です。
本来静止しているはずのゴッホの名画から、花が舞い、星は瞬き、汽車が走るという動画作品になっているのです。元々ゴッホの作品は力強く、ダイナミックさに溢れていることから、映像化されるとその特徴が一層強調されています。
客の大半は若い世代で、特に女性客で会場内はうめつくされ、映像画面の下半分は客の頭の影となり、ゆっくり鑑賞する雰囲気ではありません。まるで人気アイドルグループのコンサートのようで、場違いの所に紛れ込んだ感じでした。椅子に腰掛け、じっくりと鑑賞できるのなら、もう一度訪れてみたい気持ちです。
2023.5.18.