老いを楽しく生きるには 1.身体を動かすこと

海洋冒険家の堀江謙一さん、83歳が、米サンフランシスコを出航、69日間の単独無寄港太平洋横断を終え、新西宮ヨットハーバーに6月4日に無事帰港されました。彼の勇気と決断に拍手喝采です。

体力的な衰えのある中で達成されたこの偉業は、培われたスキルと強い精神力が原動力のように、一つ歳下の私には思えます。同世代のものの中には、自分もやってみたいと思っている連中がいるに違いありませんが、いくら精神力があっても、スキルがないと難しいでしょう。

私は、いま月に数回ゴルフに行くのを楽しみにしています。70歳を過ぎ、平日でもプレーできる時間的余裕が得られた時からゴルフを始めました。当時は、まだ十分な体力に恵まれていたので、何とかアベレージ・ゴルファーとして楽しめました。

ところが、昨年までの2年間は新型コロナ禍と入院生活が重なり、体重は10kg以上減り、筋力が低下しました。幸いゴルフにはさほどの体力を求められませんので、年齢に関係なく楽んでいます。

先日、神戸高校時代の同級生のゴルフの集まり、「さんさん会」に参加しました。私の組の3人は、いずれも彼岸の手前まで最近往ってきた仲間です。歳がいくと、歯目マラをはじめ、身体の随所に異変がおこります。でも、ゴルフで身体を動かしていると、全てを忘れてしまいます。同世代の連中と程々にプレーし、歓談する時間が至福のときです。

私の先輩は、正月明けの寒風の中でゴルフに行き、明朝ベッドで亡くなっていたそうです。私は、ピンピンコロリというほどに元気溌剌ではありませんが、これからも精一杯身体を使って生きたく思っています。
2022.6.10.