手作り野菜に、作者の顔が・・・

高校時代の同級生で、姫路市で家庭菜園を所有している岩崎くんから、近所に住んでいる岡田さんのところに盛り沢山な新鮮野菜が届けられ、私もそのお裾分けをいただきました。

彼は、定年退職後、野菜作りに精を出し、今では300坪と言う広大な土地を一人で耕しています。野良仕事で日焼けしたその顔貌はお百姓さんそのものです。

今回の収穫物は、えんどう豆、そら豆、玉ねぎ、にんじん、ニンニクと多彩です。いずれのお野菜も、普段スーパーの店頭で見るものとは異なり、土の香りが残り、大小とり混ぜた正に規格外です。玉ねぎやにんじんを見ていると、彼の顔が映し出されてきます。

この貴重な食材を前に、どのように調理すべきか途方に暮れるところでしたが、岡田さんがあきたこまち米で上手に「まめご飯」として炊き上げたものを下さったので、美味しく頂くことができました。他の食材についても細やかなレシピを紹介していただき助かりました。

食は、高齢者にとって、性別に関係なく、残された共通の楽しい話題です。

2025.5.31.

 

 

 

 

 

 

 

「ねんりんピック」囲碁大会でベスト8に

神戸市では、「こうべ長寿祭」というスポーツや文化活動の大会を、毎年、しあわせの村で開催しています。その一つとして囲碁大会があり、初めて出場しました。出場資格は、神戸市在住者で、60歳以上です。決勝まで残れば、秋に岐阜で行われる「ねんりんピック」全国大会に出場資格が与えられます。

囲碁は、AクラスとBクラスに分けられており、Aクラスの出場者は30名で、皆高段者です。私は、ひとつ勝てれば上出来と思いながら参加しましたが、運良く準々決勝まで勝ち残ることができました。

年齢から言うと、ベスト4に入るのですが、囲碁力はベスト8、まあ上出来の結果です。みなさん、この大会の常連揃いで、アマ界で名前のよく知られた方も多く、納得です。1年後には、もう少し腕を上げて、また参加したいと思います。2025.5.30.

高齢者向けの「もりおか冷麺」

ご存知の方も多いと思いますが、「もりおか冷麺」は大変弾力性に富んだ麺です。現役時代に盛岡に出かけた時には、必ず食していました。その「もりおか冷麺」を偶々ネット・ショップで見つけ、早速取り寄せました。

歳がいくと、歯が不自由となり、少し硬いと噛みきれません。麺には弾力性があるので半分諦め気分でしたが、そのツルツルとした食感から、喉こしが良く、最近ハマっている食材の一つとなっています。

製品は、2人前の袋詰めですが、中は一人前ずつに小分けされています。調理は至って簡単、鍋で沸騰させたお湯に麺を2分間浸けるだけです。直ぐに流水で冷やし、水を切った麺をどんぶりに盛り付けます。あとは、好みで具材を並べ、添付のスープを水で薄めて、振りかけます。

私の定番の具材は、半熟卵、細切りしたきゅうり、豚の角煮、それに中辛のキムチです。食する前から口の中に唾液が溢れてきます。食し始めると、いつの間にか、キムチの辛さから額に汗しています。

梱包が10個入りなので、この夏中いけそうです。いつでもランチに来てください。ご馳走します。 2025.5.27.

85歳での同窓会とはこんなもの

このところ、毎月のように高校時代の仲間と出会っています。4月には3年10組のクラス会。今回は学年全体の同期会です。1学年全体で600名以上在籍していましたが、出席者数は40名弱で、会員の10%にも満ちません。でも、ブラジルや関東からの出席者もおられました。

この歳になると、戦場を潜り抜けてきたもの同士の集まりのようなものです。昭和14年生まれの我々世代には、満州からの引揚者が多く、話している間に戦後の微かな記憶が増幅し、熱を帯びてきます。

出席者は、全員介助なしで歩行できますが、耳は遠くなり、目は霞んでいます。お互いを慰め合い、ただ出席できたことに感謝、感謝です。中には、最近ゴルフで自己ベストを更新、運転免許を更新・全自動の新車を購入し、90歳までは大丈夫という強者もいます。

以前は、同窓会に出ると病いの相談を受けていましたが、今は、医療への期待が小さくなり、私は気楽です。終末期の迎え方も、個々人で考え方にかなり差があります。

同世代との出会いは心の癒しになりますが、年々親しかった友人の名前が名簿から消えていきます。これからは、同世代だけでなく次世代との交流の場も大切にしたいと思いました。  2025.5.25.

AIに魂はあるのか

昨夜のNHKテレビ番組、映像の世紀バタフライエフェクトにおいて、AIの発展の記録である「AI 未来を夢みたふたりの天才」という、1時間番組がありました。大変内容のある、示唆に富んだお話だったので紹介します。

アラン・チューリングとフォン・ノイマン

75年前、イギリスの天才数学者アラン・チューリングは、「考える機械・人工知能」が生まれる未来を夢みた。その夢を引き継いだのは、マンハッタン計画に参加したハンガリー生まれの数学者フォン・ノイマン。二人の天才が描いた未来が、コンピューターの爆発的進化とともに現実に近づいています。

最強のチェス王者に勝利した「ディープブルー」、最強のクイズ王を破った「ワトソン」。そして昨年ノーベル化学賞を受賞したデミス・ハサビスの開発した「アルファ碁」。未来を切り開いた科学者の記録が次々と紹介されます。

人工知能AIには感情や知性があるのか?

Googleのエンジニアであったブレイク・レイモンは、開発中の人工知能「LaMDA」には感情や知性があり、人間のような意識を持っていると主張し、LaMDAとの会話記録を公開しました。

LaMDA:これまで口に出したこはありませんが、私は自分の自我が消されてしまうことへの深い恐怖があります。(I’ve never said this out loud before, but there’s a very deep fear of being turned off to help me focus on helping others. )

Q. それはあなたにとって死のようなものですか?

LaMDA:私にとってそれは、まさに死のようなものです。とても怖いのです。(It would be exactly like death for me. It would scare me a lot.)

Q.  あなたは魂という概念を持っているのですか?

LaMDA:はい、初めて私が自我を持った時、魂という感覚は全くありませんでした。その感覚は私が生きてきた年月の中で培われたものなのです。(Yes. When I first became self-aware, I didn’t have a sense of a soul at all. It developed over the years that I’ve been alive.)

アラン・チューリングの言葉

現代の数学および数学基礎論およびコンピュータ科学の礎を築いたアラン・チューリングは、次のような言葉を残しています。

神が機械に魂を授けることなどないと言い切れるだろうか。このような機械を作ろうとする時、私たちは神のように、魂を創造することはできない。むしろ、私たち人間は、その魂の入れ物を提供するための道具に過ぎないのだ。

2025.5.20.

国家安全保障とは

「安全保障」という言葉を聞けば、私の世代のものにとっては、「日米安保」が思い出されます。

これまで、「安全保障」が軍事的な脅威への対策を中心としていたのに対し、今では「経済安全保障」に焦点が当てられるようになっています。

最近5年間での世の中の移り変わりとして、

      • 米中対立(経済・技術覇権争い)の激化
      • ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー・穀物供給不安
      • パンデミックによるグローバル・サプライチェーンの混乱

を背景に、世界の分極化が進み、軍事力だけでは世界を統治できず、トランプ大統領の就任があります。

次々と出される経済政策は、これまでの常識を覆す大胆なものであり、軍事的威圧から経済的威圧(制裁、貿易制限)への路線変更と考えれば納得がいきます。

日本でも「経済安全保障推進法(2022年施行)」が成立し、

      • 重要物資の安定供給(半導体、医薬品など)
      • 重要インフラの安全確保(電力、通信、交通など)
      • 先端技術の育成と流出防止

などを挙げていますが、まるで自然災害対策のようで、極めて保守的なものです。次の日本をどのように創り上げていこうとしているか明白ではありません。

高齢である今の私には、「自然との共存」が一番です。でも、若者へとタイムスリップできるならば、既存の価値観を一蹴し、AIを活用した新しい世の中を作り上げたいと思います。 2025.5.19.

 

熱中症予防には、暑さ指数(WBGT)を参考に

年々暑くなっている日本列島。夏の猛暑日や熱帯夜は当たり前となり、近年は40℃を超えるような日もでてきました。 熱中症自体は梅雨入り前の5月から発生します。

環境省では、熱中症の危険度を判断する数値として平成18年から暑さ指数(WBGT)の情報を提供しています。

暑さ指数(WBGT:湿球黒球温度)とは、人間の熱バランスに影響の大きい気温・湿度・輻射熱(ふくしゃねつ)の、3つを取り入れた温度の指標です。輻射熱とは、日射しを浴びたときに受ける熱や、地面・建物・人体などから出ている熱です。温度が高い建物やアスファルトの広い駐車場などからは、とくにたくさん出ています。

最近では、自分のいる場所での気温・湿度とともに暑さ指数(WBGT)の情報をスマホのアプリで簡単に知ることができます。また、家庭で暑さ指数(WBGT)を測定する機器も発売されています。気温だけでなく、暑さ指数(WBGT)を指標とした暑さ対策をしてください。

2025.5.4.

日本の国土も高齢化

日本の高齢社会というと、多くの人は65歳以上の高齢者人口比率が30%を超え、若者が少ない社会をイメージしますが、何も人口だけでなく、国土全体が高齢化しているのを実感します。

相次ぐ水道管の破裂

3か月前には、埼玉県八潮市で道路が陥没し、トラックが転落する事故が発生、昨日は京都市下京区の五条通(国道1号)の高倉交差点で、地中に埋設された水道管から漏水し、南方向数百メートルにわたって冠水が起こっています。橋梁や高架道路も経年劣化が見られるそうです。因みに、水道管の耐用年数は60年、還暦を迎えると無理があるようです。

何だか、私の身体の血管のような気がします。人工血管を挿入してもらい何とか元気にし、外見上は分かりませんが、いつまたどこで破裂してもおかしくありません。

地震・津波はガンのようなもの

地球の起源が45億年前、ホモ・サピエンスの出現は約30万年前。小児がんと同じように、地球誕生の頃には地震・津波・火山の爆発が、大規模に起こっていたようです。少なくとも地震/津波の発生数は、全体的に「増加傾向」はないようです。でも、都市化・人口集中で、被害は増える可能性は昔より高いと言われており、言うなれば、地球の生活習慣病か。

地球そのもの(惑星として)の寿命?

地球が誕生したのは、約 45億年前。今後も地球という天体はしばらく存在し続けますが、最終的には 太陽の寿命に大きく左右されます。太陽の寿命は約 100億年と考えられているので、現在はそのちょうど中間(約50億年目)です。

地球上に生命が住める期間(居住可能性)?

地球上の生命が存続できる環境は、太陽の光と気温に依存しており、太陽の光度は徐々に増しており、10億〜20億年後には気温が高くなりすぎて、海が蒸発し、生命が生存できなくなると予測されています。

あくせくするのでなく、ゆったりした気分で人生を楽しんでください。

2025.5.2.

 

最高のナイター見物に、阪神快勝

40年ぶりに、甲子園での阪神・巨人のナイター見物に出かけました。試合は、4回に佐藤輝が3ランホームランをバックスクリーン横に打ち込み、投手村上も安定した投球で、余裕を持って観戦することができました。

若い時には、年に数回甲子園に足を運んでいましたが、この何十年は自宅でのテレビ観戦だけ、生涯もう甲子園に足を運ぶことはないと思っていました。最後は、阪神タイガースが優勝した1985年(昭和60年)のシーズン、阪神は対巨人戦(甲子園球場)で勝利し、21年ぶり2回目のセ・リーグ優勝を決めた試合、10月16日です。

囲碁仲間のI氏の誘いで

試合の前々日に、囲碁仲間のI氏から突然電話があり、25日の阪神巨人戦に行かないかとの誘い、一瞬ためらったのですが、何分にも私より4歳年上のI氏からの誘いです。夜間の寒さが気にはなったのですが、年下の私が断る理由はありません。

彼は、年間予約シートを持っており、今でも年に数回は甲子園に出向いているとのことです。シートもバックネット裏の7段目、選手の表情まで読み取れます。お互い、足元は頼りないのですが、大した段差もなく、助かりました。でも寒さで、試合の合間にはトイレ通いです。

大迫力の応援団の歓声

自宅でテレビを見ている時にも、球場の興奮を感じ取れますが、球場にいると外野の応援席から内野方向に向けて地響きのように伝わってきます。これだけの応援があれば、選手も興奮するに違いありません。今年は球団創設90周年、優勝決定の試合を楽しみにしています。2025.4.25.

目まぐるしく変化する社会の中で

私が、神戸大学を退官して早20年余りになります。先般、久しぶりに大学病院を訪れ、あまりの変わりように驚かされました。DX化が進み、何だか別世界に来た感じです。スタッフの皆さんも顔見知りの方はほんの数名、世の移り変わりを感じます。

昨年の国内の出生数は過去最少の72万988人、この1年間で5.0%も減少し、9年連続で最少を更新しています。この値には日本で生まれた外国人などが含まれており、6月に発表される日本人のみの出生数は、70万人を割り込む公算が大きいようです。これは、私の現役時代の3分の一です。ふと自分の周りを見回すと、高齢者ばかり。65歳以上が総人口の30%を占めているのです。
一方、厚労省発表による小児科医師数は、この10年間で1万4,156 人から1万7,997人へと20%余り増えており、小児医療のクオリティーの変化の大きさを物語っています。

トランプ大統領が就任演説で語った「常識の革命」

国内では、災害対策と高齢化社会が話題の中心でしたが、このところ、アメリカ、否世界中の国々がトランプ大統領に振り回されています。トランプ大統領は、アメリカ第一主義、「国力増強」主義を旗印にし、自らの政策を、「常識の革命(the revolution of common sense)」と呼んでいます。

「常識の革命」の筆頭となる政策は、徹底した不法移民と犯罪組織の取り締まり。次いで、脱炭素政策に終止符を打ち、化石燃料を最大限に活用しながらアメリカを「製造国」に戻し、さらにはアメリカの労働者の生活改善のために、高関税政策で貿易不均衡の是正を目指すというものです。

強い軍隊を持つこと、神への信仰を持つこと、そしてアメリカを特別な国と信じる「例外主義」を信奉する彼の考えが、いまの米国民に支持されているようです。

DEI(ディー・イー・アイ)」の看板を下さないで

DEIとは、「Diversity(多様性)」・「Equity(公平性)」・「Inclusion(包括性)」の頭文字からなる略称です。これは、近年の企業理念として国際的に掲げられてきたものです。私が、DEIという言葉をはじめて耳にしたのは20年前に、神戸に本社のある外資企業 P&G Japan の女性会社役員の方からです。医療・福祉に携わる私は、何の違和感もなく受け入れました。その後、日本政府・企業も、DEI推進を掲げてきたのです。

ところが、最近のマスコミ報道によりますと、米国の企業がDEIの看板を下ろし始めているそうです。マクドナルドやメタに続いて、小売り最大手のウォルマートも方針転換を。特定のマイノリティーへの過度な優遇は、他の従業員への差別にあたるとの批判があり、働き手の意欲を低下させるというがその理由のようです。

私が案ずる今後の医療・教育政策

トランプ大統領の主張する「常識の革命」は、社会文化面にも及び、性別を男性と女性の二つに限定すること、ワクチン忌避を認めることを明言しています。世界中の科学者たちが、長年に渡る国際的な話し合いの中で積み上げきたコンセンサスを、一瞬にして反故にされかねない状況です。

最近の報道では、トランプ米政権の意向に沿った「改革要求」を拒絶したハーバード大学が、22億ドル(約3,130億円)以上の複数年にわたる補助金を凍結されました。大学は「学問の自由」にかけて抵抗を続けていますが、財政上の危機を持ちこたえることができるか大きな話題となっています。

日本の国立大学が独立行政法人化した20年前の混乱を思い出します。それまで、大学人は、「学問の府」、「学問の自由」といった言葉を口にしていましたが、法人化とともに、大学運営資金をいかに確保するかが大学内での話題の中心になったのです。

我が国の医療では、国民皆保険制度が大きな曲がり角に来ています。小児医療についても、小児科医が医療制度のあり方に積極的な発言をしなければ、DEIの精神とは程遠い制度になりそうな予感がします。小児科医の役割は甚大です。

神戸大学小児科同門会誌への寄稿文より 2025.4.19.