かつては、一億総中流の国と言われた日本が。。。,
7人に1人の子どもが貧困状態
日本が一億総中流の国であるというのは今や完全なる幻想とも言えるほどに、その貧困率は世界的に見ても高いものです。
2020年7月17日に厚生労働省が発表した「2019年 国民生活基礎調査」の結果から、2018年(平成30年)の子どもの貧困率(17歳以下)は13.5%と、約7人に1人の子どもが貧困状態にあることがわかりました。
ひとり親家庭の子どもの貧困率はOECD加盟国中で最低
貧困家庭にある子どもの比率、すなわち子どもの貧困率は、OECD各国の中で日本よりはるかに社会状況が深刻そうな国々とほぼ同じレベルです。特に、ひとり親家庭の子どもの貧困率はOECD加盟国中で最低です。
貧困率が深刻な母子家庭の8割近くでは、世帯収入が300万円以下です。その大きな理由は、この国でシングルマザーが働き口を探すのが容易でないからと考えられます
日本の相対的貧困率は世界的にみて高い
私たちの実質所得は、1990年代末にピークを迎えた後には下落を続け、現在は30年前の水準に戻っています。一方で、相対的貧困率は着実に伸び続けています。2018年の貧困線(等可処分所得の中央値の半分)は127万円。貧困線に満たない世帯員の割合を示す「相対的貧困率」は15.4%で、2015年の15.7%より0.3ポイント改善したとはいえ、その貧困率は世界的にみて高いものです。
コロナ禍が母子家庭を直撃
政府は昨年11月、貧困家庭の子どもへの支援方針をまとめた「子どもの貧困対策大綱」を閣議決定し、生まれ育った環境で子どもの現在と将来が左右されないよう、早期の対策や自治体の取り組みを充実させる方針を立ててはいました。
しかし、その実効性が現れる前に、新型コロナが流行し、非常事態宣言が出されるに及び、非正規労働者が多いシングルマザーの働き口を奪い、母子家庭の生活をより一層苦しいものとしています。
3組に1組が離婚する現代社会
3組に1組が離婚する現代社会では、母子家庭でも安心して子育てができる社会づくりが求められます。母親に育児の責任を負わせるのなら、母親だけでも育児できるように、就労環境を改善し、子どもの医療費・教育費等の子育てに要する費用を全面的な公費負担とする必要でがあるしょう。
2020.11.28