いつも参加して囲碁サークルのリーダー格の方が体調を崩され、私が白を握る相手がなくなったので、武者修行のつもりで、今は、週に1回村岡茂行九段の指導碁を楽しみにしています。昨日は、プロとの3目での手合いで、初めて勝利を収めることができ、舞い上がっています。
プロの指導碁とは
私は何でも習うのが苦手の方で、ゴルフも一度はスクールに行きましたが、すぐに辞め、我流で押し通してきました。でも、今回はちがいます。指導碁というのは、教えてもらいながら打つのではなく、打ち終わった後で、もう一度同じ手順を盤面で再現し、一手一手検討し、問題になる手を解説して頂けるのです。説得力のある説明で、自分の囲碁を見直す良い機会になっています。
囲碁はキャンバスに絵を描くようなもの
私の囲碁の力が、この年齢になって急に上達した理由を自分なりに分析してみました。
囲碁というのは、19×19の、381の碁番目に、黒・白が交互に石を並べて、キャンバスにデッサンするようなものだと理解できるようになったのです。これまで、囲碁は局所的な陣取りゲームの積み重ねと考えていたのが、全体的な出来上がり像を思い描きながら指せるように、ある時を境に変化しました。
視覚的記憶力は衰えにくい
人間の脳には、左右両半球があります。左脳では言語的記憶が、右脳では視覚的・聴覚的記憶が関与しています。高名なオーケストラの指揮者や、画家・陶芸家など芸術分野では高齢になっても活躍しておられる方が多くおられます。
囲碁・将棋の世界においても、長時間に及ぶ体力が求められるタイトル戦での活躍は無理でも、年齢に関係なく活躍しておられます。私の考えですが、左脳の関与する言語的記憶は年齢とともに衰えますが、右脳の視覚的記憶は年齢による劣化が少ないからだと思います。
左脳機能を補うITの進化
私は、もともと自閉的傾向にあり、左脳の関与する言語的記憶は若い頃から劣っていました。その差は、年齢とともに一段と顕著になり、右脳優位になっているように思えます。幸いなことに、現代社会では、ITの進化により自分で記憶しなくても、検索機能を使えば私の左脳の働きをしてくれるので、日常生活には今の所困っていません。2024.6.21.