高齢になると、足腰が弱るだけでなく、指先の動きの衰えで細かい動作ができなくなります。日常生活で一番感じるのは、自動販売機で買ったペットボトルやカンコーヒーの蓋を捻って開けられないことです。
滑り止めシートをポケットに
ある日、家具やマットの滑り止めシートの切れ端を瓶の蓋に被せるといとも簡単に開くことに気づきました。以来、7 x 10cm 大に切り、ICOCAカードに巻きつけて、持ち運びしています。よく紛失していたICOCAカードもポケットから滑り落ちることがなくなりました。家の中では、冷蔵庫前に1枚、寝室に1枚を常備し、冷えたお茶のボトルを開けています。
高齢者仲間に配りまくる
先日、囲碁仲間のご婦人が、ペットボトルの蓋が開かずに困っておられるのを目撃し、私がポケットから取り出したシートで手助けし、大変感謝され、手持ちの一枚を差し上げました。周りにおられる仲間にも、私同様に蓋開けに困っておられる方が多いのに気づきました。
何しろ、原価1〜2円の代物です。雨の日曜の午後、20枚ほどハサミで裁断し、週明けの例会で披露すると、あっと言う間になくなりました。
「第二の脳」と呼ばれる指の働き
高齢になると、足腰の衰えだけでなく、指先の動きも衰えます。男性よりも、女性の方が指先の痛みのために困っておられることがわかりました。私の母も関節リュウマチで、指先が変形・拘縮し、不自由を訴えていたのを思い出しました。
指は「第二の脳」と呼ばれるほど、脳に対して影響が大きい部分です。指には多くの神経が集まっており、指を動かすと脳に信号が送られます。この信号は脳の血流を増やし、脳に酸素や栄養の供給を促します。指の運動は、認知症予防にも取り入れられています。
勝負の一手と、二本の指で摘んだ碁石を盤面に叩きつけた甲高い響きは快感です。 2024.6.27.
原価は2円ではなく、15円でした。