原価2円の便利グッズ

高齢になると、足腰が弱るだけでなく、指先の動きの衰えで細かい動作ができなくなります。日常生活で一番感じるのは、自動販売機で買ったペットボトルやカンコーヒーの蓋を捻って開けられないことです。

滑り止めシートをポケットに

ある日、家具やマットの滑り止めシートの切れ端を瓶の蓋に被せるといとも簡単に開くことに気づきました。以来、7 x 10cm 大に切り、ICOCAカードに巻きつけて、持ち運びしています。よく紛失していたICOCAカードもポケットから滑り落ちることがなくなりました。家の中では、冷蔵庫前に1枚、寝室に1枚を常備し、冷えたお茶のボトルを開けています。


高齢者仲間に配りまくる

先日、囲碁仲間のご婦人が、ペットボトルの蓋が開かずに困っておられるのを目撃し、私がポケットから取り出したシートで手助けし、大変感謝され、手持ちの一枚を差し上げました。周りにおられる仲間にも、私同様に蓋開けに困っておられる方が多いのに気づきました。
何しろ、原価1〜2円の代物です。雨の日曜の午後、20枚ほどハサミで裁断し、週明けの例会で披露すると、あっと言う間になくなりました。

「第二の脳」と呼ばれる指の働き

高齢になると、足腰の衰えだけでなく、指先の動きも衰えます。男性よりも、女性の方が指先の痛みのために困っておられることがわかりました。私の母も関節リュウマチで、指先が変形・拘縮し、不自由を訴えていたのを思い出しました。

指は「第二の脳」と呼ばれるほど、脳に対して影響が大きい部分です。指には多くの神経が集まっており、指を動かすと脳に信号が送られます。この信号は脳の血流を増やし、脳に酸素や栄養の供給を促します。指の運動は、認知症予防にも取り入れられています。

勝負の一手と、二本の指で摘んだ碁石を盤面に叩きつけた甲高い響きは快感です。   2024.6.27.

原価は2円ではなく、15円でした。

プロの指導碁を受け、眼がさめる

いつも参加して囲碁サークルのリーダー格の方が体調を崩され、私が白を握る相手がなくなったので、武者修行のつもりで、今は、週に1回村岡茂行九段の指導碁を楽しみにしています。昨日は、プロとの3目での手合いで、初めて勝利を収めることができ、舞い上がっています。

プロの指導碁とは

私は何でも習うのが苦手の方で、ゴルフも一度はスクールに行きましたが、すぐに辞め、我流で押し通してきました。でも、今回はちがいます。指導碁というのは、教えてもらいながら打つのではなく、打ち終わった後で、もう一度同じ手順を盤面で再現し、一手一手検討し、問題になる手を解説して頂けるのです。説得力のある説明で、自分の囲碁を見直す良い機会になっています。

囲碁はキャンバスに絵を描くようなもの

私の囲碁の力が、この年齢になって急に上達した理由を自分なりに分析してみました。
囲碁というのは、19×19の、381の碁番目に、黒・白が交互に石を並べて、キャンバスにデッサンするようなものだと理解できるようになったのです。これまで、囲碁は局所的な陣取りゲームの積み重ねと考えていたのが、全体的な出来上がり像を思い描きながら指せるように、ある時を境に変化しました。

視覚的記憶力は衰えにくい

人間の脳には、左右両半球があります。左脳では言語的記憶が、右脳では視覚的・聴覚的記憶が関与しています。高名なオーケストラの指揮者や、画家・陶芸家など芸術分野では高齢になっても活躍しておられる方が多くおられます。
囲碁・将棋の世界においても、長時間に及ぶ体力が求められるタイトル戦での活躍は無理でも、年齢に関係なく活躍しておられます。私の考えですが、左脳の関与する言語的記憶は年齢とともに衰えますが、右脳の視覚的記憶は年齢による劣化が少ないからだと思います。

左脳機能を補うITの進化
私は、もともと自閉的傾向にあり、左脳の関与する言語的記憶は若い頃から劣っていました。その差は、年齢とともに一段と顕著になり、右脳優位になっているように思えます。幸いなことに、現代社会では、ITの進化により自分で記憶しなくても、検索機能を使えば私の左脳の働きをしてくれるので、日常生活には今の所困っていません。2024.6.21.

久しぶりに孫と一泊旅行に

私は、孫の小学校卒業祝いに、二人きりで行く一泊旅行を楽しみにしていました。本来なら、昨春に行くところだったのですが、私自身の入院と重なり、持ち越しになっていました。1年遅れになりましたが、この週末を利用して、広島・宮島に行ってきました。私自身、広島には度々出かけましたが、宮島は中学卒業旅行以来、ほぼ70年振りです。

真夏日の宮島を歩く

梅雨に入っていないのに、今年一番の真夏日。宮島までの渡し舟のデッキに座って、心地よい潮風がうけながら、宮島の大鳥居を眺めるまではよかったのですが、宮島に着いてからが大変です。
島にタクシーはありませんが、厳島神社まで徒歩15分くらい、これなら大丈夫と踏んでいました。ところが、真昼間の太陽が照りつける中、日陰は海沿いに並ぶ松の木陰しかありません。神社の建物は目の前なのですが、なかなか近づきません。孫娘も額に汗し、暑そうな顔をしながらも、遅れて歩く私を支えてくれます。
ここでもし、私が倒れると熱中症の診断は間違いなし。救急車は来ないだろうと思いながら、何度も立ち止まり、何とか神社にたどり着きました。神社内では直射日光を受けず、吹き抜ける風で少しは生き返った感じです。
歩くしか選択肢がないので、覚悟を決めて、帰路につきました。幸い、途中にかき氷店の看板が目に入り、かき氷で身体を芯から冷やす作戦に出ました。何とか船着場にたどり着き、高速艇・広島での路面電車を乗りついで、無事ホテルに戻れました。ベッドで仮眠をとり、息を吹き返したので、当初の計画通り、夕食の広島焼きを食べに出かけました。もうこの時は正気に戻っていました。

原爆ドーム・広島平和記念資料館めぐり

翌朝には、孫への平和教育のつもりで、原爆ドーム・広島平和記念資料館に行きました。観光客の半数以上が外国人で、中学生の孫には私が説明を加えなくても、理解できるように展示がされており、彼女自身よく理解できていたようです。静かに閲覧し、昼過ぎの列車で帰神しました。  2024.6.17.

ツバメが巣立ちました

いつも楽しませてくれていたバス停前のひな鳥たちが、ついに巣立ちました。山本氏によると、「ツバメは生まれた翌年から繁殖し、寿命は1年から2年未満、必ずしも同じツバメが同じ巣に戻ってきているのではない」との話、何だか拍子抜けでした。

何か腑に落ちず、親戚の眞くんのおかげで回復したChat GPTを使って、早速「ツバメの生存率と帰還率は?」と問いかけてみました。その答えは、「巣立ち後の若鳥が初めての渡りを成功させ、生存する確率は50%、翌年同じ場所に戻ってくる確率は約20%から40%程度とされています。」 数値で示していますが、これも根拠が明らかでなく、これももう一つ納得のいく説明ではありません。

野鳥が生存するには、自然環境に大きく左右され、とりわけ渡り鳥にとっては、渡りの途中での天候・捕食者・餌の不足などにより帰還率が大きく影響されるようです。毎年同じ巣に戻ってくるのは、個体として記憶しているのではなく、大家族として記憶し、移動していると考えればと変に納得しました。

60歳あるいはそれ以上に長生きするオーム・インコ

6月15日(土)は、オウム・インコの日です。ポートアイランドにある神戸どうぶつ王国では、イベント「もっと知ろう!オウム・インコのこと」が開催されるそうです。

10年余り前に、愛犬が亡くなったあと、老後の楽しみにオームを飼いたく思い、飼育員の方に相談すると、言下に「オヤメナサイ」でした。オーム・インコは、適切なケアと環境のもとでは、60歳あるいはそれ以上に長生きするそうです。 2024.6.11.

参考>オウム(parrot)とインコ(parakeet)は、ともにオーム科に属し、一般的に体格の大きい方がオーム、色鮮やかで小さい方がインコだそうです。

神戸どうぶつ王国資料より

ツバメの巣は縁起がいい

いつも利用している阪神バス甲南本通のバス停前の商店の軒先に、毎年ツバメが巣を作ります。今年も数週間前から巣を作りはじめ、いまではヒナたちも大きくなり、巣立ち寸前です。

いつものことですが、定時にバスが来ないとイライラします。でも、寄り添うヒナたちの愛らしい姿と親鳥を呼ぶさえずりは、バス待ちの人々の心を和ませてくれます。親鳥は4〜5分に一度巣に戻り、数秒もしないうちに、また飛び立ちます。3羽のヒナたちはほぼ同じ体格で成長しています。一体、どのようにして餌の配分をしているのでしょう。

ツバメがどのような生態と特徴をもった鳥なのか?をネットで検索すると、日本野鳥の会自然保護室の山本裕氏が次のような解説をされていました。

ツバメは、3月上旬頃から東南アジアなどから日本各地に飛来し始め、9〜10月頃まで日本で暮らし、戻っていきます。日本にやってきたツバメは4月から6月にかけて卵を産みます。メスが卵を抱くのは2週間ほど、孵(かえ)ったヒナは3週間ほどで親と同じくらいの大きさに成長し、飛べるようになるそうです。ツバメは巣立ち後も親鳥と過ごし、その間に親から飛び方やえさの獲り方などを学び、夏の終わりから秋にかけて南下していくようです。

毎年同じところに巣を作るのは?

阪神淡路大震災のあった春のことです。夕暮れ時に、倒壊した家屋に挟まれた通りを歩いていると、数羽のツバメが、必死に自分たちの元の住処を探して何度もなんども同じ通りを行き交う光景を目にしました。私は、毎年同じツバメが同じところに巣を作るものと思っていましたので、哀れを感じていました。

ところが、山本氏によると、「ツバメは生まれた翌年から繁殖し、寿命は1年から2年未満」とのことで、必ずしも同じツバメが同じ巣に戻ってきているのではなさそうです。では、毎年同じ場所に営巣する彼らの行動は、どのようなメモリーに基づいているでしょうか。

もうひとつの疑問、人混みに巣を作るのは?

都市部で、しかも人通りの多い場所にツバメが巣を作るのを不思議に思っていました。その理由は、カラスに襲われるのを防ぐために、ツバメは人間の力を頼りにしているそうです。その昔、我が家の玄関の軒先にツバメが巣を作り、巣の真下のところにシートを貼っていたのを思い出します。糞害が大変でしたが、それ以上にツバメは人の心を癒し、縁起いいとされているから大切にできたのでしょう。2024.6.6.

碁石で頭の中がいっぱいに

神戸大学同窓会の春季KUC囲碁大会に参加して、大いに刺激を受け、囲碁以外のことに私の脳は働かなくなったようです。

KUC幹事の木戸氏から、阪神御影駅前にある囲碁クラブ「方円」で関西棋院のプロ棋士である村岡茂行九段と美香四段の指導碁を受けられると紹介して頂きました。早速、金曜日午後に訪ねてみたところ、折良く村岡茂行九段の指導碁を受けることができました。プロ棋士との対局は、40年余りまえに女流プロ棋士の指導碁を1回受けた経験はありますが、初体験に等しいものです。

取り敢えず、3目の置碁で対局して頂くことになりました。打ち進むにつれ、打ち下ろされる石に普段とは違う何かを感じます。戦う碁を得意とする私ですが、なかなかそのチャンスを与えられずに負けてしまいました。

今は、囲碁本だけでなく、ケーブルテレビでは一日中放映していますし、YouTubeでもいろんなレベルの囲碁講座があり、退屈しません。でも、実戦にはなんとも言えぬ高揚感があります。週1回を目標にチャレンジしていくつもりです。 2024.6.2.