新型コロナ感染、9人に1人が子ども

新型コロナ感染、9人に1人が子ども。失われた世代を生まないために。ユニセフ報告書発表20201119 NY発】 https://www.unicef.or.jp/news/2020/0238.htmlより


ユニセフ(国連児童基金)は本日、報告書を発表し、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックが2年目に入ろうとする中で、子どもたちへの重大かつ拡大する影響について警鐘を鳴らしました。

9人に1人が子ども新型コロナ感染

11月20日の「世界子どもの日」を前に発表された『COVID-19による失われた世代を生まないために」(原題:Averting a Lost COVID Generation)は、パンデミックの長期化に伴い、子どもたちへの悲惨で拡大しつつある影響を包括的に概説した初めてのユニセフ報告書です。

「パンデミックを通して、子どもたちはほとんど感染していないという神話が今も根強く残っていますが、それは見当違いです」と、ユニセフ事務局長のヘンリエッタ ・フォアは述べています。報告書によると、11月3日現在、年齢別データのある87カ国では、20歳未満の子どもと青少年がCOVID-19感染者の9人に1人、これらの国で報告された2,570万人の感染者の11パーセントを占めています。

COVID-19による子どもたちへの影響

COVID-19による重要な保健・社会サービスの中断こそ、子どもたちにとって最も深刻な脅威です。140カ国におけるユニセフの調査から得られた新しいデータを根拠に、報告書は次のように述べています。

– 分析対象国の約3分の1の国々で、定期予防接種、小児感染症の外来ケア、妊産婦保健サービスなどの保健サービスへのカバレッジが少なくとも10パーセント低下。感染症への恐怖が主な理由です。

報告書には、さらに以下の驚くべきデータが含まれています。

  • 2020年11月時点で、30カ国にわたる休校によって5億7,200万人の生徒が影響を受けており、これは世界の学校に在籍する子どもの33パーセントに相当する。
  • 12カ月の間に、子どもの死亡が推定200万人増え、死産が20万人増えるおそれがある。
  • 2020年、消耗症や急性栄養不良になる5歳未満の子どもたちが、600万人から700万人増え、これは14パーセントの増加となる。
  • 教育、保健、住居、栄養、衛生、水へのアクセスがない多次元の貧困の中で暮らす子どもの数は、2020年半ばまでに15パーセント急増し、1億5,000万人増えたと推定されている。

ユニセフは失われた世代を生まないように、各国政府とパートナーに向けて呼びかけています。


世界こどもの日:困難を乗り越えて・・・【関連動画】

世界子どもの日に際し、ユニセフは政府、パートナー、民間部門に向けて、子どもたちの声に耳を傾け、子どもたちのニーズを優先するよう呼びかけています。ともに未来を再創造し、パンデミック後の世界に目を向けるとき、子どもたちを最優先に考えなければなりません。


2020/11/24