ChatGPTの能力を引き出すのはユーザー次第

障害児センターでは、年度末になると、介護職の皆さんは入所者の身の回りのお世話と共に、文書作成に追われます。最も大変なのが、利用者お一人お一人が向こう1年間どのような支援を提供できるかをスタッフは利用者・保護者と相談しながら決めていきます。

まず、過去1年間の利用者お一人お一人の支援実践記録である「アセスメント・シート」を作成します。

その内容は、【本人の意向】、【家族の意向】、【健康・医療】、【日常生活】、【理解・コミュニケーション】、【興味・関心・嗜好】、【活動・余暇】、【安全】、【社会参加・外出】、【家族支援・その他】に分け、何ができ、何ができなかったかを、A4で5〜6枚の長大な文書を作成します。これを資料として、スタッフ間で討議して、向こう1年間の支援計画を作成します。

ChatGPTを活用した資料作成

今回、目指しているのは、スタッフが作成した年度末の「アセスメント・シート」を元にしたグループ討議を円滑に進めるために、A Iくんに会議資料用の要約版作成をオーダーすることにしました。

前年度分の「アセスメント・シート」をAIくんに見せたところ、その内容が多岐に渡り、しかも専門用語が多くて、流石にA Iくんもその要約版づくりには困惑したようです。

「処理中」というメッセージは出ていますが、半日しても完成しません。AIの「黙」には、為す術がありません。彼の能力の限界かと諦めかけていました。

ChatGPTの能力を引き出すのはユーザー次第

朝から、「ChatGPTによる文書作成支援プロジェクト」会議のためにセンター「にこにこ」に出かけました。

情報処理のプロである名越くんは、私が半日かけてもできなかった文書作成を、同じChatGPTで、なんと1分あまりで完成させてしまうのです。目から鱗というより、目には感動の涙です。

ChatGPTトップ画面の左端にある「G P T」というボタンをクリックすると、指示・追加の知識、複数のスキルを組み合わせた ChatGPT のカスタム ・バージョン作成が可能となります。これを用いるだけで問題解決です。一気に明るい見通しが立ちました。

文書作成の源は、日々のカンファレンス記録から

障害福祉センターでは、お一人の利用者さまに対して法的に定められた数多くの文書作成義務があります。看護職・介護職は長い時間を割いてその作成に忙殺されています。

文書間には、共通する項目も少なくありません。今検討しているのは、ChatGPTを活用した文書作成支援です。

利用者お一人お一人の日々の生活をスタッフ間で共有するために、定期的にケース・カンファレンスを行っていますが、AIによる文字起こし・要約作成がその出発点になります。

AIは、日常業務の助けになりますが、100%任せきりになるものではありません。最後は、人間の眼で、いかなる時にも確かめなければなりません。2025.12.3.