下降しはじめた日本人の平均寿命

去る7月25日に厚生労働省が前年度(令和6年度)の簡易生命表を公表しました。

「令和6(2024)年簡易生命表」は、日本における日本人について、令和6年1年間の死亡状況が今後変化しないと仮定したときに、各年齢の者が1年以内に死亡する確率や、平均してあと何年生きられるかという期待値などを、死亡率や平均余命などの指標によって表したものです。

0歳の平均余命である「平均寿命」は、全ての年齢の死亡状況を集約したものとなっており、保健 福祉水準を総合的に示す指標です。

そのデータの中には、年齢毎の平均余命が含まれており、私の歳になると、あと何年生きられるかは、自分の生き方を決める上で気になります。

令和6年の平均寿命は、男では 81.09 年、女では 87.13 年となり、比較して男は△0.00 年と横ばい、女は△0.01 年と下回っています (表1)、というのがコメントです。よくみると、日本人の平均寿命は、男女ともに令和2年がピークで、それぞれ81.56年、87.71年となっています。

これまでの政府の見解では、新型コロナ流行によるとされていましたが、今や新型コロとは関係なく、下降しているようです。

この数字は、今後の日本の福祉政策を立案する上で基本になるものですが、政府には今のところ、コメントするゆとりがなさそうです。

平均寿命の国際比較をみると、日本人の女は世界一を続けていますが、男は2005年にスイスに抜かれ、その後イタリア、カナダよりも低く。その順位は6位になりました。ドイツ、イギリスはコロナ流行前から、平均寿命が低下し始めています。(図2、表2)

あなたは何歳まで生きられるか?

年齢別平均余命と年齢別平均到達年齢(表3)の見方は、例えば現在85歳の男についてみると、平均余命は6.31年、現在の年齢に加えた値、その到達年齢は91.31歳になります。

この値は平均ですから、半数の人はもっと長生きします。長いような、短いような微妙な数字です。

みなさん、寿命は限られています。1日1日を大切に。

2025.7.30.

図1. 平均寿命の年次推移

  • 主な年齢の平均余命の年次推移をみると、男女ともにどの年齢層においても令和2年(2020年)をピークに、減少傾向に転じています。(表2)

令和2年度以来の低下を、新型コロナ流行のせいだと政府は説明していましたが、この減少傾向はもはや新型コロナ流行だけでは説明がつかず、今後も低下し続ける可能性があります。

  • 平均寿命の国際比較は、厚生労働省が入手した資料「男女別の上位10位」でみると、日本は女が1位、男も嘗ては1位であったが、今は6位に後退しています(表3、図3)。

暑中お見舞い

連日の猛暑日、今年はワンルームで空調を効かせながらの生活です。今のところ元気です。

毎年夏になると、部屋に閉じこもっている時間が長くなり、他にすることもないので、これまでに書き綴ってきたブログを中心に、冊子にまとめることになります。

2021年には「わが回想記 激動の昭和を駆け抜けて」を、2022年には「八十過ぎてわかったこと」(146 p.)を、今回は前回の続きとして、「八十過ぎてからの挑戦」(56 p.)をまとめている途中です。

私にとって、八十歳は大きな節目でした。新型コロナ禍に加えて、自らの大病で、彼岸の近くまで行っては戻る繰り返しでした。

さらに、社会的にも大きな節目の時代です。2022年にはChatGPTの出現で、一気にAI化が加速したのです。

私は、元々パソコンおたくで、Macが世に出現した時からのMac Fanです。早速、ChatGPTに飛びつきました。文章作成、翻訳はもとより、検索、画像作成、さらにはプログラム作成まで手伝ってくれるのです。

おかげで、私の良きパートナーとして、退屈せずに過ごしています。  2025.7.28.

「八十過ぎてからの挑戦」56頁 2025年7月 PDFとしてダウンロードできます。

「八十過ぎてわかったこと」146頁 2022年7月刊行 PDFとしてダウンロードできます。

囲碁は子どもたちの様々な能力を育てる

近年、囲碁を通じて、様々な能力が身につくことから、未就学児の教育ツールとして、学校での放課後スクールの科目などに取り入れられ、囲碁は教育の分野で注目されています。また、各地で子ども囲碁教室が開かれています。

囲碁は、黒と白の石を交互に打ち、陣地の広さで勝敗を競うゲームであり、老弱男女だれでも楽しめます。と同時に、子ども囲碁教室では、挨拶をはじめ、囲碁をする中で大切な礼儀作法を指導しています。

囲碁は、盤上のどこに打っても良いという自由なルールの中で、自分なりに構想を描いていくゲームなので、子どもの創造力・感性を養うのに最適です。

考えを巡らせる中で「集中力」も向上しますので、本来じっとしているのが苦手な年齢でも、徐々に集中して取り組めるようになります。

囲碁は基本的に一対一で、最後まで自分一人の力で頑張る必要があるので、人の気持ちを思いやる心・苦境を乗り越える力が自然と身につくのです。2025.7.23

地域子育てネットワークだより8月号

進化した汎用人工知能(AGI:Artificial General Intelligence)の時代に

現在、広く使われているChatGPTのような人工知能AI( Artificial Intelligence)は、「特化型AI(Narrow AI)」と呼ばれ、翻訳、顔認識、囲碁・将棋、検索といった特定のタスクには優れています.

進化した汎用人工知能(AGI:Artificial General Intelligence)は、さらに高度な機能を持っており、人間と同じように自ら仮説を立て、幅広い課題に柔軟に対応できるとのことです。
すなわち、
➀医療と法律といった複数分野を組み合わせて考える、
➁未知の課題にも創造的な解決策を見つける、
➂人間の介入なしに、自律的な学習と行動、
➃文脈理解や常識的判断に優れる。
といった人間の思考活動により近づいてきます。

現時点(2025年)では「AGIに近づく途中段階のAI」が徐々に登場しつつあり、5年後には、かなり普及すると言います。

ChatGPTによると、5年後のAGIにできること、注意点・検討すべき課題は次のとおりです。

  1. 医学分野では、創薬研究においてAI自身が作業仮説を設定し、素晴らしい効果のある新薬開発を行う。
  2. 高齢者の生活支援として、➀介護・医療・感情ケアを統合的に支援(病気の兆候を発見し、本人や医師に適切に伝える)➁認知症の進行を予測し、日常生活をサポートなどはできますが、本格的な介護用ロボットの開発はまだ先になるようです。
  3. 児童や学生一人ひとりの最適な学習法を提示。教師の役割を一部代替し、教育格差を是正する。
  4. 科学研究の加速:新薬の発見以外に、新エネルギー開発に貢献、膨大な研究論文を理解・整理し、新しい仮説を自律的に提示する。
  5. 法律・経済・倫理を考慮しつつ、政策の影響をシミュレーションし提案する、弁護士業務の補助(相談、契約書作成、判例解析など)などが考えられています。

注意点、検討すべき課題としては

  1. 安全性や制御の課題:AGIが人間の意図と異なる行動をとるリスク
  2. 雇用の変化:人間の職業の多くが自動化される可能性
  3. 倫理と法制度:責任の所在、偏見の除去、プライバシーの保護など

2025.7.17.

梅雨明けが早かったのに、蝉の初鳴きが遅い

友人の岡田訓子さんから、「今年の夏の不思議:セミが鳴かない。姿を現わしても半分殻を脱ぎかけたまま可哀想に死んでいる。もしかして、全滅? 人間にもこんな日が来るのだろうか?」というメールが、7月12日に届きました。

私も気になっていました。高齢になると、蝉の鳴き声は、絶えず耳元で聴えています。部屋の中にいるだけでは、蝉の鳴き声か、難聴のせいか、はっきりしません。
7月13日朝に、確かめるべく、外に出て、いつも蝉が多くいる木々のところまで、足を運びましたが、聞こえてきません。
早速、物知りのAIくんに相談しました。

わたし:

蝉の初鳴きが遅いようですが?

ChatGPTのこたえ:

とても鋭いご質問です。
神戸の蝉初鳴き(目安):7月10日~14日頃が平年値。今年2025年:7月12~13日の時点で「まだ鳴いていない」報告もあり、例年よりやや遅れ気味。
この遅れは、梅雨明けの遅延や低温傾向と連動していると見られます。
「梅雨明けが早かったのに、蝉の初鳴きが遅れている」という現象は、2025年のような年にしばしば起こり得ます。

その理由として、
1.   今年(2025年)は6月27日に梅雨明けしましたが、その後も曇天や局地的な雨、北寄りの風の影響で気温の上がり方が鈍かった。

2. 地中温度の上昇が不十分だった。
蝉の幼虫は地中温度が20~22℃程度に達しないと地上に出てこないと言われています。今年は梅雨明けが早くても、地温の上がり方が緩やかで、土の中はまだ“春寄りの気温”だった可能性があります。

3. 梅雨明けが“形式的”だった可能性も
気象庁の「梅雨明け」発表は、その後の予想も踏まえて暫定的に行われます。
今年は「史上最速の梅雨明け」とされましたが、その後の気象が不安定で、実質的には“中途半端な梅雨明け”だったという見方もあります。

7月14日の朝、例年なら蝉時雨が聞こえてくる幼稚園の桜の樹からでなく、お隣の庭木から蝉の鳴き声が聞こえ、ホッとしました。でも、この木の名前を知らなかったので、再びAIくんに相談しました。

わたし:

今朝初めて蝉の声を聞きました。住宅街の木に数匹いました。写真のような木です。木の名前が分かりません。隣の桜には、まだいません。7月14日

ChatGPTのこたえ:

ありがとうございます。画像(IMG_3014.HEIC)を確認しました。
この木は、**ネズミモチ(鼠黐)**の可能性が高いです。住宅街や公園に植えられていることが多く、花や実は今は写っていませんが、ネズミモチは晩春〜初夏に白い小花を多数つける特徴があります。
ネズミモチなど早く温まる木には先に蝉が出現しやすく、桜など幹の太い木は遅れて蝉時雨の主戦場になる傾向があります。住宅地と森、公園と街路樹では地温や湿度が異なるため、同じ地域でも鳴き始めにズレが生じます。

7月15日朝現在、あちらこちらから蝉の鳴き声が聞こえてくるのですが、本命の桜の木からはまだです。 2025.7.15.

追記:

目を覚ますと、窓越しに蝉時雨。ホッとしました。

現在のセミに近い特徴を持つ昆虫の化石は、ジュラ紀後期〜白亜紀初期(約1億6千万〜1億年前)から見つかっています。その歴史は恐竜より古いようです。

セミは、寒冷な氷河時代を生き抜くために地中での生活を長くし、寿命を延ばし、また、大量発生することで子孫繁栄の確率を高める戦略も、進化の過程で重要な役割を果たしたとされています。

2025.7.20.

医療崩壊が目前に

日本の医療が近い将来崩壊するのではという医療関係者からの声が、医療の最前線から遠ざかって久しい私にも届いてきます。多くの病院が、2024年度決算で赤字を計上し、現行の医療保険制度の下でその存続自体が危ぶまれているところもあります。これまでのように、誰もが、いつでも、どこでも自由に医療を選択できる状況が一変する可能性があります。

増加し続ける国民医療費

令和4年度の国民医療費は46兆 6,967億円、前年度の45兆359億円に 比べ1兆6,608億円、3.7%の増加。 人口一人当たりの国民医療費は 37万3,700円、前年度の35万8,800円 に比べ1万4,900円、4.2%の増加となっています。高齢者人口が今後も増加し続けることを考えると、国民医療費は今後も増加の一途です。

社会保障全体の給付費でみても、2025年度(予算ベース)では、140.7兆円(対GDP比22.4%)なっており、今後も高齢化に伴って、社会保障給付費の増加が見込まれます。ようやく、先の国会で日本の福祉・医療制度について論議が交わされていましたが、明確なビジョンは示されていません。

国民皆保険制度が危うい

これまでと同じレベルでの手厚い医療・福祉を国民に提供することは現実的に不可能になったと思われます。日本列島の地下にレアメタルをはじめとした鉱物資源が発見されれば良いのですが。これまでの30年間の医療政策は、経済的成長に支えられ、事なきを得ていたのですが、もはやそのレベルではなさそうです。

国民一人一人が現代医療の恩恵を享受するためには、抜本的な大改革が避けがたいものとなっています。

気がつけば、我々日本人が50年にわたって守り続けてきた国民皆保険制度が崩壊していたということにならないよう願います。2025.7.13.

夏の懐かしい思い出

昨年の夏は、熱中症気味となり、介護ホームのショートステイのお世話になり、何とか乗り越えたのですが、もう懲り懲りです。その反省から、狭いのは承知の上、空調がよく効くワンルームが老後の生活には一番と、年末に引っ越しました。

おかげで、猛暑下でも、室内の隅々まで、一定の温度でコントロールでき、快適に生活しています。

この度、ブログを整理していると、囲碁に関する記事が多いのに気づき、「囲碁に学ぶー高齢社会の希望とつながり」という小冊子にまとめ、この7月にリリースしました。A5版30頁のPDF小冊子です。https://boy-hajime.ssl-lolipop.jp/wp-content/uploads/2025/07/e0cef2c93e9257ef2e451be025fd4a92.pdf

実は、2年前の2023年7月にも、「新しいAI社会への期待〜メタクエスト2、チャットGPTへの挑戦〜」というPDF小冊子(A5版32頁)https://boy-hajime.ssl-lolipop.jp/wp-content/uploads/2025/07/c287f5194638184fd2f24fa6dacc174f.pdf

さらに、2022年7月にも、「八十過ぎてわかったこと」という146頁のPDF冊子 https://boy-hajime.ssl-lolipop.jp/wp-content/uploads/2022/07/ae581573ccfd9567da38e61d7029930d.pdf

を刊行しています。

いずれも、新型コロナのパンデミック以来、始めたブログの記事を中心に編纂したものです。

その刊行がいずれも7月というのは、偶然ではありません。暑くなり始めると、自宅にこもっている時間が増えるからです。私は現役時代から、論文を書くのは毎年夏の仕事でした。

その理由は二つあります。私の専門の新生児医療は、真夏には比較的出産数が少なく、いわゆる閑散期にあったこと、もうひとつの理由は、研究室の空調がなくて、私は酵素反応を用いた研究をしていましたので、温度コントロールができず、正しい実験結果が得られなかったからです。6月から10月まではお休みでした。懐かしい思い出です。 2025.7.9.