ヒマラヤの山々を拝む

私は、2003年3月のネパール訪問に次いで、今回は2度目です。

ネパールは、南および西方はインド、北はチベット(中華人民共和国西蔵自治区)、東はブータンに接する内陸の国、面積14.7万平方キロメートル(北海道の約1.8倍)、人口3,054万人 (2022年 世銀)の国です。

日本とネパールのつながり

日本に在留するネパール人の数は2023年末時点で、17.6万人で、2000年には4千人程度だったため、この20年間で40倍以上に急増しています。現在では日本における外国人居住者数で6番目に多い国籍です。

私が住んでいる東灘区でも、ネパール人と思しき留学生を通りで結構見かけます。また、ネパール料理店もあります。

天空の都市カトマンズ

ネパールの首都「カトマンズ」は、別名「栄光の都」や「天空都市」とも呼ばれるネパール最大の都市です。カトマンズは、ヒマラヤ登山の玄関口としても知られ、ヒマラヤ山脈へのトレッキングや数々の絶景を目にするため、また、世界遺産にも指定されている歴史的建造物めぐりや宗教施設、異文化体験を求めて世界中から観光客が絶えませんが、日本人観光客は限られているようです。

発展途上の首都カトマンズ

はじめてカトマンズを訪れた20年前には、街の目抜通りを牛たちが悠々と歩いていました。どの自動車も決してクラクションを鳴らすことなく、牛が通り過ぎると静かに待っていたのです。

でも、今は牛の姿を見なくなりましたが、どの通りも自動車、自動二輪でいっぱい、クラクションの音が一日中鳴り響いています。自動車専用道もありますが、なかなか追いつかないようです。舗装はされていますが、砂埃が立ち込めています。

高度経済成長が続いていた1950年〜60年代の日本と同じです。偶に大阪に出向いた時に見た光景が思い出されます。武庫川を超えた途端に空が青色から灰色に変わります。帰ると白いワイシャツの襟が黒ずんでいたのです。

10年後のカトマンズの空が澄み渡り、街中からでもヒマラヤの山々が鮮明に見えることを願っています。

ケーブルカーで標高2,200mまで登る

今回のネパール訪問は、結婚式への出席が主目的だったので、時間的にも、カトマンズ市内観光の余裕はありませんでしたが、前回訪れたNagarkotにだけは、もう一度登り、ヒマラヤの山々を眺めたく思っていました。

ところが、もっと近くのカトマンズ市の東方の山、Chandragiriに登っても、ヒマラヤ山脈がよく見えるとポカレル氏に勧められ、Nagarkotではなく、Chandragiriに変更しました。6人乗りのゴンドラ・システムのケーブルカーが2016年に開業し、麓のThankot から2,200mまで9分間で登れるのです。

ヒマラヤの山々を拝む

ケーブルカーを降りると、ヒマラヤの山々が眼前に迫ります。手前の灰色に覆われた部分がカトマンズ市街地です。その向こうに7,000m級の山々が連なっているのです。私の左手人差し指先のあたりが、8,848mの世界最高の山Everestです。

ベンチに腰掛け、これらの山々を眺めていると、身も心も吸い込まれ、研ぎ澄まされていく気がします。 2024.12.18.