毎年夏に流行する手足口病は、生後6か月〜5歳頃の子どもがかかりやすいウイルス性の感染症です。原因は、コクサッキーAウイルス、エンテロウイルス71など複数のウイルスで、感染力が高く、シーズン中に繰り返しかかることもあります。
主な症状として、口腔粘膜と手足の末端に水ぶくれができ、発熱やのどの痛みを伴います。ワクチンはまだ開発されておらず、有効な治療法はありません。まれに、無菌性髄膜炎や脳炎を合併し、けいれんや意識障害が生じることもありますが、多くの場合、3〜7日の自然経過で治癒します。
手足口病は、人目につきやすいところに水ぶくれができるので、他人もすぐに気づきますが、滅多に重症化しないので、厚生労働省ガイドラインでは保育園の出席停止の対象にはなっていません。熱が下がり、痛みが引いて食事がとれるようになってきたら、登園を再開しても問題ありません。
地域子育てネットワークだより寄稿 24.7.14.