RESEARCH LETTER: Antibodies in Infants Born to Mothers With COVID-19 Pneumonia. JAMA Published online March 26, 2020
中村コメント:中国では、SARS-CoV-2に対するIgGおよびIgM抗体のテストが2020年2月に利用可能になりました。武漢大学中南病院に入院し、COVID-19が確認された6人の妊娠中の女性の新生児について、感染のより詳細を明らかにするために、IgG、IgMとIL-6の調査を行いました。これまでは、Chen Hらの9人の妊娠中の女性とその乳児に関する以前の研究では、RT-PCRに基づくSARS-CoV-2の母子間感染は見られなかったという報告があるだけです。
新生児の咽頭スワブと血液サンプルはすべて、RT-PCR検査結果が陰性でした。 IgG濃度は6人中5人の乳児で上昇していました。1人の乳児のIgGレベルは125.5、IgMレベルは39.6 AU / mLでした。 2人目の幼児は、IgGレベルが113.91 AU / mL、IgMレベルが16.25 AU / mLでした。彼らの母親もIgGとIgMのレベルが高かった。6人ともに臨床的異常症状はなかった。
SARSのある母親を対象としたこれまでの研究では、妊娠後期にSARS-CoV感染から回復した女性の胎盤に異常な重量と病理が認められたという報告はありますが、今回の研究における女性の胎盤に損傷、異常があったかどうかは不明です。乳児2名で検出されたIgMは、その分子構造が大きいため、通常は母親から胎児に移行しません。ウイルスが胎盤を通過した場合、IgMは乳児によって産生された可能性があります。
同じJAMAにもう一つの母子酢直感染の論文が出ています。
Possible Vertical Transmission of SARS-CoV-2 From an Infected Mother to Her Newborn. By Dong L. 武漢大学人民病院産科婦人科、中国、JAMA online March 26, 2020
この論文も、COVID-19と診断されてから出産まで23日間暴露された可能性がある母親から生まれた新生児に関する症例報告で、出生後2時間でIgG, IgM抗体レベルが上昇し、異常なサイトカイン検査結果が出ています。 生後複数回調べた鼻咽頭スワブでのPCR検査は絶えず陰性でした。生後早期のIgM抗体レベルの上昇は、新生児が子宮内で感染したことを示唆しています。